1億稼ぐビジネスモデル:簡単にコピーできる5つの方法

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The 5 ways to make a million dollars: simple business models to copy
Forbes(12/18/2024)
「1年間で100万ドル(約1億円)稼ぐ」目標は多くの人にとって夢のように思えるかもしれませんが、このForbesの記事では、小規模なチームや個人でも実現可能な収益戦略として、誰もがまねできるビジネスモデルを5つ紹介しています。
この記事、実際に読んでみると特に目新しさを感じないかも知れません。しかし、これから個人でビジネスを立ち上げたいと思っている方や、立ち上げたのに上手くいかなくて悩んでいる方は、ぜひ「THOUGHTS & INSIGHTS」としてまとめた、2つのポイントを確認してみてください。この2つをしっかりとおさえるだけで、あなたのビジネスの売上は確実に上がっていくはずです。
▶KEY POINTS:記事のまとめ
短い記事ですが以下がForbesがあげている5つのビジネスモデルになります。
1. 定期収入モデル:安定した収入を得るには、顧客からの月額料金や年額契約を基盤とする「サブスクリプションモデル」が有効。年間1ミリオンということは、付きに約83,000ドル。月に83,000ドルを稼ぐには、1,000人の顧客が83ドルを支払う組み合わせを考えればよい。サブスクリプション市場は2025年までに1.5兆ドル規模に成長すると予測されており、このモデルには非常に大きな可能性がある。
2. 高額契約による利益最大化:少ない契約数で高額の収益を狙う「ハイチケットセールス」は、効率的なビジネスモデルである。1000ドルの商品であれば1000件の販売が必要だけが、10万ドルの契約を10件成立させるだけで目標が達成できる。このモデルでは顧客に大きな価値を提供し、対価として高い料金を請求するアプローチが鍵となる。
3. 大量販売・低価格モデル:逆に低価格の商品を大量に販売する方法も有効である。たとえば、1日342ドルの売上を365日続けることで、年間1ミリオンの目標を達成可能である。電子書籍、オンラインコース、物理的な商品を大量販売することが成功のポイントとなる。
4. ビジネスの売却による資金確保:収益規模が必ずしも大きくなくても、EBITDA(税引前利益)倍率を活用することで、ビジネス売却により100万ドルを得ることができる。例えば、年間20万~30万ドルの利益を上げているビジネスは、3~5倍の倍率で売却可能な場合がある。
5. 明確な戦略と一貫性の重要性:成功するビジネスモデルはシンプルであり、複雑さを排除することが重要である。繰り返し可能な収入源を作り、顧客に最適なオファーを提供することで、収益を安定させることができる。これを戦略的に実行することで、1,000万ドル以上の利益も夢ではない。
▶THOUGHTS & INSIGHTS
実際のビジネスを成功させるために必要な2つのポイント
ということで、上記がこの記事で紹介されているビジネスモデル(実質4つですね)なわけですが、これはいわゆる「Proven Business Models(成功することが実際に証明されているビジネスモデル)」の紹介であり、特に小規模なチームや個人でも実現可能な収益戦略となります。
これらは既にこの手のビジネスで成功されている方にとってはごく当たり前のことであり、ビジネスの前提とも言えると思いますが、これからビジネスを行う、あるいはビジネスを立ち上げたのにあまり上手くいっていない・・・と感じている方は、ぜひ、以下の2つのポイントについて理解した上で、これらのビジネスモデルをご自身のビジネスに役立てていただければと思います。
以下の2つのポイントは、私自身がスモールビジネスのコンサルテーションや事業サポートを行っている中で、クライアントの方にお話しするポイントでもあり、多くの方がこの部分を飛ばしている、あるいは無視していることで成功を逃しています。
自分のやりたいことは一旦忘れる
まず、1つ目のポイントは、「ビジネスを考えてから売上について考える」のではなく「売上が見込めるマーケットを見つけてから、そのマーケットに対するビジネスを考える」ことにあります。
これは多くの場合「自分のやりたいビジネスをやるのではない」ということを意味しています。
以前、新しいビジネスを立ち上げたがあまり上手くいっていないという方から相談がありました。この方は自分自身のライフスタイルなどから、Amazonで電子書籍を販売するビジネスを立ち上げたいと考えたのですが、最終的に「以前から作りたいと思っていた子供のための絵本を作って電子書籍として販売する」ことにしました。しかし立ち上げはしたものの本はほとんど売れていない状況でした。
自分がやりたい絵本作りからビジネスをスタートさせている部分が成功を妨げている原因です。なぜなら電子書籍として絵本を販売するというのは、①マーケットそのものが小さく、②そのマーケットが年々拡大していっているというような事実はない上、③絵本については電子書籍よりも紙の本が売れる傾向にあるからです。
売れなくてもいいから好きな子供の絵本を作り続ける・・・ことが目的なのであれば全く問題ありません。しかし、Amazonで電子出版をしてビジネスとして成功させることが目的なのであれば、「自分がつくりたいもの」ではなく、「電子出版は何が売れるのか?」「どんな本に強い需要があるのか?」をスタートポイントにする必要があります。
実際の話はそんなに単純ではありませんが、小さい上に魚が少ない池で大物を狙うのではなく、たくさんの魚がいる、大きな池に釣り糸を垂らした方が釣れる確率は圧倒的に高くなるというわけです。
もちろん中には、はじめて書いた童話の絵本が大人気になり一躍ベストセラー絵本作家になった・・・という話もなくはないでしょう。しかし、それは狙って出来ることでもなければ、繰り返し行えるビジネスモデルでもありません。
ポイントはビジネスとして成功できるマーケットを探すことであり、そのためには、自分が好きなものを売るという発想は一旦捨てて、需要のあるマーケットを見つけた上で、そこに対する商品やサービスの提供を行うのが基本です。
さらに、マーケットはあるのに、そのマーケットに対してたいした商品やサービスが未だ提供されていない・・・というような金の鉱脈を見つけられたら理想的です。
多くの人が忘れる!「ブレイクダウン」が成功のポイント
もう一つの、そして最も大切なポイントは「売上ブレイクダウン」です。企業では当たり前な考え方ですが、個人でのスタートアップやサイドビジネスをしているような場合、本当に多くの人がこの「ブレイクダウン」を行っていません。今回のForbesの記事は、ブレイクダウンの大切さを示唆するものでもあります。
再度、絵本の電子出版を例に考えてみましょう。
例えば、絵本の電子出版で年間500万円の収入をゴールにしたとします。いま働いている会社からの年収が500万円なので、合わせて年収1000万円の生活を実現するというサイドビジネスプランです。
年間500万円の売上ということは毎月の売上が約42万円必要となります。そして、これを1日にブレイクダウンすると13,700円の売上が必要です。ということは、1冊500円の本であれば1日約27冊、1000円の本であれば約14冊売れる必要があります。実際にはこの辺りで既にこのビジネスは無理なのではないかと感じはじめるわけですが、あくまでブレイクダウンの説明ですので、このまま先に進みます。
さて、仮に絵本の価格を500円とした場合、これはつまり1日27冊売ることを意味するわけですが、これをさらに24時間で割って、1時間に何冊売れるかを考えても、当たり前ですが意味はありません。ではどうするのかというと、今度は売上を生み出す方法からのブレイクダウンを行うのです。次の章では成功に最も大切な「売上を産み出す方法からのブレイクダウン」についてみて見ましょう。